参加者 みんな仕事や子育てで、余裕のない生活を送っています。当然政治のことなんて勉強する時間もありません。でも、政治家が国民を騙していることがいっぱいあると思います。騙されないために何をしたらいいと思いますか? この現状を、指をくわえて見ていたくないという気持ちがあります。
梅村参院議員(民主)(中央下)と参加者
■国会予算委員会の傍聴がオススメ 梅村さん 僕はより身近に感じてもらうため、「国会に行こう」ということを提案します。皆さんはハードルを高く感じていると思いますが、僕の事務所に連絡してもらったら案内できます、というぐらいの話なんです。でも、知らないから、誰かの紹介がないといけないのかとか、一生に一回行けるか行かないかという話になっていたりします。「お茶席」のようなもので、一回行って、お抹茶飲んでお饅頭を食べて、礼儀や作法はそれからでいいんです。僕の部屋に来てお茶をしたことのある人は、メールで も普通の雑談程度の事も送ってこられるようになります。そのメールには意味がないかもしれないけど、でも僕は読みます。政治家と市民の自然な交流が起こり ます。毎月来ている方もおられます。今日、この場でいくら話していても、やっぱりまだ遠いと思うんです。一度来てもらったら庭みたいになると思いますよ。
参加者 国会の中に入れるんですか? 梅村さん 入れますよ。僕は、予算委員会の傍聴をお勧めします。静かにしておかないといけませんが。 参加者 会議中に寝てる議員がいたら、警備員につまみ出されることを覚悟で怒鳴ってもいいですか? 梅村さん それよりも、怒られること覚悟ですが、ツイッターやフェイスブックで「〇〇議員、爆睡なう」と中継する方が、その議員には効くかもしれません。国会議員に緊張感がないということが、問題ですから。 参加者 舐められていると思います。国民の投票率が低いことをいい気になって、国会議員が好き勝手にしていないか、というのが本音です。 ■国内最大の既得権益 梅村さん 今、日本で一番既得権益を持っているのは国会議員です。今の国会議員は一度党の候補者になったら、不祥事を起こすか、定年を超えて活動できなくなるか、落選を繰り返してアウトと言われない限りはその党の候補者であり続けます。だからものすごく美味しい話です。落ちても党から活動費がもらえるわけですから、国民の投票率が低い方が身内の票で勝てるというわけです。投票率100%になったら、お尻に火がついて、みんな大騒ぎします。
参加者 議員さんはクローズドな社会にいるんじゃないかなと思います。市民代表と言いながら、市民のことを知らない人たちがやっていて、代表の意味ないやん、全然分かってないやんと思います。 梅村さん 僕が当選した時の選挙で、ある資料に「民主党は逆風だから、浮動票を狙わずに固定票を固めよう」と書いてあって、怒ったことがあります。逆風の時こそ、身内で固めるのではなく、浮動票に訴えないと。関心のない人のところに行って「うちピンチなんだけど、関心あったら来ませんか」と新規顧客を呼ばないといけません。新規顧客を呼べないような店は、常連が去ったら終わりなんです。でも今の国会議員は浮動票を恐れています。そこにチャレンジできるようにならないといけないと思います。
■若者の問題は「疎外感」 参加者 投票率が低いという話がで、20代は30%ぐらいだと聞きます。原因の一つに、人口の多い高齢者向けの政策をするから、というのがあると思います。20~30代の投票率を上げる努力として、何をされているんですか? 梅村さん 関心のある学生たちを集めて、「学生隊」をつくろうと思っています。今の20代は、僕らが想像しているよりはるかに政治に興味があります。しかし彼らは、疎外感を持っています。既得権やお金が自分たちのところに回ってこないとか、そういうことではありません。関心を持ってもらえない、ということに疎外感があるのです。新入社員が頑張って仕事をしても、年が若いから認めてもらえなくてつらいというような感じです。だから「あなたたちに関心を持っているよ」と伝えるだけで、全然違うのです。実利がどうこうと言う前に、まずそのメッセージがないのが問題なのです。
■ ■ ■ ■ この後、女性の管理職登用問題などの話題も上がりました。 国会議員と市民のざっくばらんなトークに、ご参加の方々からはご満足を頂けた様子で、ありがたく思っています。 主催メンバーとの反省会では、「またやりたいけど、同じことを繰り返しては意味がない。今回の会は、僕らは面白かったかもしれないけど、国会議員の彼らにとっては票にもつながらないと思うし、ほぼメリットはなかった。だから、次回からは、僕らが何かを彼らに提供するような内容にするとか、彼らの政策のネタになったり、相互交流してウィンウィンの関係にできるような内容にしたい」というような意見が出ました。 そうなんですよね。こちらからも何かシーズを提供できる市民でありたい。それが「政治家を育てる」ことに関わる第一歩なのかもしれません。 次回はまた何をやろうかなと、思案中です。一緒にやってみたいという方がいらしたら、ぜひご連絡くださいませ!!
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