今回読み進めた章の中に、「回復を進めるにあたっては、過去について語ることが重要」とありました。なぜと思う人もいるけども、過去を思い出すことが嫌だったり、つらいような感じがあるとしたら、間違いなくそこには未解決の痛みがあり、今もあなたに影響を及ぼしているとのこと。過去について語る目的は、それをきちんと過去のものにするため、ということでした。
私たち、ACOA大阪は、当事者たちの集まりです。同じ経験、痛みを持った仲間たちが集まって、過去を語り合います。その内容についてグループ開催中は言及したり、批判したり、分析したりはしません(終了後、相手の了承を得た場合は感想を言うこともありますが)。ただ語り、ただ聞きます。その過程は、仲間たちが過去に区切りをつけていくプロセスなのだと思いました。一人でやるのは大変ですが、仲間がいるから、できます。今回も、とても強くそのことを感じました。
語りながら出てきた感情は過去から積み重なったものであり、当時は「怖い」「つらい」「どうして?」と感じていては生きていけなかったから感じないようにしていた。でも感情はエネルギーだから、当時感じられなかったとしても、自分の中に生々しく生きている。その感情を感じ切ることが、過去に区切りをつけていくプロセスなのだと思いました。ACOA大阪は、それができる場所だと、改めてその大切さを感じました。
「幼かったあなたは、今ならわかっているようなことを知りようがなかったのです。当時起こったことを変えられるはずもありません。子ども時代のことについて自分に責任を負わせようとするのを、あなたはやめるべきです。あなたは子どもだったし、あなたが体験したことは他人によって左右されお膳立てされていたのです。子ども時代というのは、そういうものです」
―クラウディア・ブラック著「子どもを生きればおとなになれる」90頁より引用
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