NPO法人パブリックプレス
代表あいさつ
自分の人生の主人公として生きられる社会を
一人ひとりが自分の人生を自分のものとして捉え、主体的に生きられる社会を目指します。そのために、自助グループや勉強会を通じて、自分自身の力で人生を切り開いていけるよう、生きる力を取り戻す活動を行っています。私たちは、安心と安全を基盤に置いた対話や支援を通じて、一人ひとりが自らの可能性を再発見し、前向きに歩み出すことをサポートしていきます。
自分の人生を主体的に生きられる人が増えていくことで、尊重と対話の社会の実現に貢献したいと考えています。
特定非営利活動法人パブリックプレス
代表理事 熊田梨恵
2012年8月20日認証
これまでの活動と経緯
2012年、私は「一人ひとりが主人公である社会」を目指し、市民目線で発信するメディアを立ち上げたいと考えました。しかし、インターネットの急速な発展やSNS、スマートフォンの普及に伴い、メディアのあり方は大きく変化しました。煽るような見出しや真偽の不明な記事が溢れる中、私は「読者に社会課題を考えるきっかけを提供したい」という思いで、医療や介護現場を丁寧に取材し、公正な記事を届ける活動を続けました。しかし、時代の流れとともに求められるのは、簡単に読めるキャッチーな記事であると感じ、活動に行き詰まり、しばらく休止することを決めました。
その後、結婚や出産、育児を経験し、さらに2019年のコロナ禍を経て、多くのことを考えました。特に、コロナ禍で人々のつながりが希薄になり、DVや虐待、孤独な子育てに苦しむ女性たちが増加している状況を深く感じました。私自身もDVサバイバーであり、この問題は他人事ではありませんでした。コロナ禍以降、女性自殺者数やDV、虐待件数が増加し、社会的孤立が深刻化しています。私は、孤立した女性たちが互いに支え合い、生きる力を取り戻せる場所が必要だと強く感じました。
私は家庭内暴力の経験から自己肯定感が低く、摂食障害や自傷行為といった依存症に悩まされた過去があります。しかし、同じような経験を持つ人々が集まる自助グループに参加し、命を救われました。その経験から、サバイバーが「自分は普通ではない」と感じて孤立していることが多く、支え合う場所が必要であることを強く実感しています。また、支えられる人々には、他者を支える力が同時に存在していることも体感しています。お互いに泣いたり笑ったりしながら、共に生きる力を育む場所こそが、社会とのつながりを再構築する場になると考えました。
このような背景から、2023年に自助グループを立ち上げました。当初の「市民メディアを通じた社会課題の発信」という目標は、市民活動の中での発信という形で今後も追求できると考えています。元より、私自身の中にある「自分が自分の人生の主人公として生きられる社会をつくりたい」という思いは変わらずにあり続けています。私自身の経験と知識を活かし、より良い形での活動と発信を続けていきたいと思っています。
自助グループACOA大阪活動歴
◆2023年
4月 立ち上げ
5月 こころのケア講座(毎月1回対面、計4回)開催
大阪大学社会ソリューションイニシアティブからご後援をいただく
さわやか福祉財団さまより助成をいただく
9月 毎月の読書会を大阪・池田市内でスタート
◆2024年
4月 読書会に大阪大学社会ソリューションイニシアティブ様からご後援をいただく
6月 こころのケア講座(毎月1回オンライン、計4回)開催
7月 若者支援を行う団体様向け勉強会
10月 アートワーク(毎月1回オンライン)をスタート
代表略歴
社会福祉士、産業カウンセラー、ホームヘルパー2級、福祉用具専門相談員
NPO法人レジリエンスこころのケア講座ファシリテーター養成研修修了、支援者スキルディベロップメント研修修了、デートDVファシリテーター養成研修修了
大阪府立大学社会福祉学部卒業後、福祉業界専門新聞の記者となる。医療・介護現場の見聞を深めるため病院や介護の現場で働いた後、記者に戻り永田町霞が関の医療行政、国内の医療介護現場を中心に取材。現在は一般紙、医療専門誌、ネットメディア(文春オンライン、ELLE ONLINE)等に医療にまつわる社会問題、制度解説などの記事執筆。2012年市民のための市民によるメディアを作りたいという思いからNPO法人パブリックプレス立ち上げ。(一社)日本病院会モダンホスピタルショウ委員(一社)、プレシジョンヘルスケア機構倫理審査委員、ロハスメディカル論説委員。大阪大学社会ソリューションイニシアティブ(SSI)基幹プロジェクト「科学と人のアートによって醸成される、一人ひとりの自律に基づく死生観に裏打ちされた超高齢社会」メンバー。講演、メディア出演多数。
※DVサバイバーとしての体験記はこちら。
【著書】
『救児の人々~医療にどこまで求めますか』(ロハスメディア社)
『胃ろうとシュークリーム~本当に大切なのは何ですか』(ロハスメディア社)
『共震ドクター~阪神、そして東北』(長尾和宏共著、ロハスメディア社)
『地域包括ケアの課題と未来~看取り方と看取られ方』(小松秀樹、小松俊平共著、国書刊行会)